わたしの手探り登山日記

体力がなくてコースタイムは1.5倍。 とにかく怖がりで失敗ばっかり。 アクセスはいつだって公共交通機関。 仲間たちはいつだって人任せ登山。 それでもトレーニングを重ね、 たくさん失敗を重ねながら、 ちょっとずつ、憧れのお山様に逢いに行っております。 こんなへっぽこなわたしですが、 ここがそんなわたしの成長日記になることを願っております。 これから登山を始める方、 お山には行きたいけど不安がある方、 遠くの山に行きたいけどマイカーなんかないんだよという方、 ちょっとでも、いろんな方々の参考になれば

2018/2/3 奥多摩・御岳山と日の出山〜白く染まった奥多摩で、初めての雪歩きと道迷い〜

近場で手軽に登れるお山に行こう!ということで、

ずっと気になっていた、

奥多摩御岳山・日出山に行ってきました。

 

御岳山は、高尾山のように山の上に神社やご飯処、

ケーブルカーがあり、初心者でも簡単に登れる人気のお山です。

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帰りに温泉にも寄りたかったので、

ちょっと足を伸ばして日の出山を経由し、

つるつる温泉へ下山するコースを行くことにしました。

 東京都の天然日帰り温泉 生涯青春の湯 つるつる温泉公式ホームページ 美肌の湯としても有名です トップページ

 

しかし、前回の金時山でお手軽登山がうまくいったへっぽこ山子は、

低山だから、人気の山だから、ケーブルカーもあるし...etc

と、お手軽登山を完全に舐めていました。

y-takaku-0910.hatenablog.com

 

そしてこの日の山行が、今後の山子の運命を変えることになるとは、

まだこの時は、知る由もなかったのです。

 

今回のアクセス方法はこちら

⬇︎⬇︎⬇︎

【行き】奥多摩駅~ケーブル下(西東京バス¥280)

御岳登山鉄道

【帰り】つるつる温泉~武蔵五日市駅西東京バス¥400)

http://www.gws.ne.jp/home/onsen/assets/05bus.pdf

 

奥多摩駅からケーブルカー下まではバスですぐでした。

先日の雨で都内はすっかり雪が解けてしまいましたが、

山ではまだまだ雪が残っていました。

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念のため、1年前に買って一度も使っていないアイゼン(チェーンスパイク)

を持ってきましたが、

雪山の経験がないへっぽこ山子は不安が募ります。

 

今回のコースはこちら

⬇︎⬇︎⬇︎

◆コース*御岳山と日出山を回り、つるつる温泉へ◆

ケーブル下御岳神社で豆まき長尾平天狗岩

➡日の出山➡つるつる温泉

通常コースタイム(休憩なし): 日の出山まで2時間35分、下り1時間25分、

合計4時間

標高差:500メートル

危険個所:前回の大雪で、七代の滝は70~80センチの吹き溜まりができていたそうで、
今回の雪の後は踏み跡もない様子でした。
レンジャー隊の方に行かないほうがいいと言われました。
雪の後の谷沿いは危険なようです。
 
今回は人の列についつい引き寄せられてしまい、
御岳山まではケーブルカーを利用し楽をさせてもらいました(。-∀-)

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上に進むにつれ、どんどん雪が深くなっていきます(;゚Д゚)ダイジョブカナ...

ケーブルカーを降り、神社までの道を行くと、

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丁寧に除雪されていました。

 

お巡りさんがたくさんいたため、事故か事件でもあったのかと不安に...(;゚Д゚)

「何かあったんですか?」

と聞いたところ、なんと...

「これから御岳神社で豆まきをやるんですよ(・∀・)」

えええっ!?ま、豆まき!!?

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さ、、、参加したい、、、(; ・`д・´)ゴクリ

 

と、いうことで、参加してきました( ̄▽ ̄)テヘヘ

 

今年厄年の山子たちは、年の数だけ食べれるかなぁ(*´Д`)なんて心配しながら、

待つこと30分。

(※30分のタイムロスって結構致命的)

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豆まきではお金Σ(゚Д゚)やお菓子も撒いていて、

どこからか集まった参拝客の方々が我こそはと群がっていました(;゚Д゚)

冷え切った体と引き換えに得た対価は、

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55円でした( ̄▽ ̄)

 

楽しかった豆まきが終わり、ようやく登山を開始します。(オソッ)

 

除雪されていたのは表参道だけで、他は全然雪が残っていました。

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長尾平の山小屋でベンチをお借りし、人生初のアイゼンを装着。

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ドキドキで歩き始めると、

サクッサクッと歩く度ストッパーがかかり歩きやすい!

 

なにこれ楽しい!!(´゚д゚`*)

初心者丸出しのわたし達は大はしゃぎで長尾平~天狗岩を散策して回りました。

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喋るのをやめると、木々に積もった雪がはらはらと舞う音だけが響き、

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冬山の美しさと静けさに、何度も心を打たれました。

 

日の出山へはちょっと疲れましたが、

アイゼンのおかげでサクサク登れました。

山頂は時間が遅かったせいか貸し切りで、一面真っ白。

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日の出山からはひたすら下山のみ。

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のはずなのに、登りもあるし、どんどん山深くなっていく景色。

踏み跡も少なく、踏み抜く箇所も増えてきます。

何かおかしいと嫌な予感がして、地図を確認したのが16時

本来であれば、2月の登山なら下山完了していなくてはいけない時間。

 

地図を見て愕然としました。

自分たちの進む先に『つるつる温泉』の文字はなく、

全く違う分岐を、

1時間近くも進んでいたことに気付いたのです。

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人は誰もいない静かな山奥。

傾く西日。

慣れない雪の山。

携帯はもちろん圏外。

進んでも、戻っても、日没までには下山完了できる距離ではないとわかり、

全身から冷や汗が出ました。

とにかく陽のあるうちに少しでも多く距離を稼ごうと、

走って来た道を戻りました。

とにかくもう必死で、アドレナリンはフル回転

しかし、慣れない雪道、初めて来る山、

アップダウンを猛スピードで巻いているため、

脚は攣りそうになるし、焦って何度も躓きました。

 

途中心が折れそうな瞬間はありましたが、

わたしよりも経験の浅い職場の部下の子と一緒だったため、

そんなことは口が裂けても言えず。

ただただ、最悪の場合どうするかをこっそり考えながら、

励ましあって道を急ぎました。

頭の上には『道迷い遭難』の文字がずっと浮かんでいました。

 

それでも火事場の馬鹿力のおかげでコースタイムを半分ほど巻き、

無事に陽のあるうちにギリギリ下山完了できたのは、

ただただ運が良かったからだと思います。

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分かっていたはずですが、低山だから、

近場の山だからと侮ってはいけませんね。

 

この時の恐怖は、いまだに思い出すだけで肝が冷えます。

 

この時の失敗から、それ以降、

わたしは以下のことを徹底するようになりました。

*分岐では必ず地図を確認する

*コースタイムを最初から巻き、

 余裕を持った山行にする

 

山の神様に無事の下山を感謝しつつ、

温泉で汗と泥を流し帰路につきました。

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緊張しきった体に、熱い温泉とレモンサワーが沁みました。