わたしの手探り登山日記

体力がなくてコースタイムは1.5倍。 とにかく怖がりで失敗ばっかり。 アクセスはいつだって公共交通機関。 仲間たちはいつだって人任せ登山。 それでもトレーニングを重ね、 たくさん失敗を重ねながら、 ちょっとずつ、憧れのお山様に逢いに行っております。 こんなへっぽこなわたしですが、 ここがそんなわたしの成長日記になることを願っております。 これから登山を始める方、 お山には行きたいけど不安がある方、 遠くの山に行きたいけどマイカーなんかないんだよという方、 ちょっとでも、いろんな方々の参考になれば

2018/3/25 丹沢・檜洞丸〜一面のミツマタと恐怖の雪道と〜

次はどこに行こうかなぁ( ̄∀ ̄)

と探していて見つけたのが、

この時期に登山道を一面黄色く染めるミツマタが見られるという、

檜洞丸(ひのきぼらまる)というお山様。

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お山で花を愛でるという経験がなく、

ミツマタが何かもよくわからない山子ですが、

www.shuminoengei.jp

 

読み方もわからないそのお山様、

檜洞丸に行ってきました( ̄∀ ̄)ヒノキボラマルダヨ

 

さて。丹沢といえば塔ノ岳や鍋割山、丹沢山くらいしか知らなかった山子です。

この時にようやく、

あれ。丹沢ってもしかして結構色々な山があるのかなぁ

( ̄∀ ̄)?

と気付き始めたのです。

(ちなみに以前行ったユーシン渓谷も丹沢なんですよ)

 

檜洞丸は西丹沢に位置し、アクセスや登山道の難易度は、

塔ノ岳のある東丹沢よりはレベルが高い(難しい)です。

 

急坂が続くうえに、過去には転滑落事故も起きているため、

レベルに合った登山計画が必要になります。

お前が言うなという感じですが( ̄∀ ̄;)アレ…

 

それでも、富士山の眺めは素晴らしく、

富士山により近いためか、東丹沢のそれよりも立派に見えるように思います。

また、檜洞丸といえばツツジが有名で、

5~6月の山開きの時期になると、一斉にツツジが咲き誇り、

登山道を紅白に彩ります(*´Д`*)

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そんな檜洞丸に、己のレベルもわからず、

またまた今回も挑みに行って泣かされることになるとは、

このときはまだ知る由もなかったのです

( ̄∀ ̄)マタナノ…

 

 

今回のアクセス方法はこちら

⬇︎⬇︎⬇︎

小田急新松田駅〜西丹沢ビジターセンター富士急湘南バス¥1,180)

春〜秋のダイヤ

http://www.syonan-bus.co.jp/pdf/rosen/timetable/01_sa.pdf

夏のダイヤ

http://www.syonan-bus.co.jp/pdf/rosen/timetable/01_s.pdf

冬のダイヤ

http://www.syonan-bus.co.jp/pdf/rosen/timetable/01_s.pdf

URL

※乗車時間が70分以上あり長いです。

※時期によってダイヤが変わるようなので、

適宜事前に確認してください。

富士急湘南バス公式サイト

路線バス - 富士急湘南バス

 ※西丹沢・山北エリアで検索してください

 

 

 檜洞丸へはいくつかのルートがありますが、

メジャーなのは西丹沢ビジターセンターからツツジ新道を行くコースです。

他にも蛭ヶ岳から縦走するコース、

西丹沢ビジターセンターから犬超路(いぬこえじ)を行くコースがありますが、

どちらも鎖や岩場があり、山子は生きて帰れなそうなコースとなっていたため、

もちろんツツジ新道を選択( ̄∀ ̄)

 

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しかしこのとき、季節外れの大雪が降った後だったため、

標高1,000メートルを超えてからは、

恐ろし新道となっていました(;´・ω・)

 

今回のコースはこちら

⬇︎⬇︎⬇︎

◆コース*ミツマタ満喫のツツジ新道ピストンコース◆

西丹沢ビジターセンター➡ゴーラ沢出合➡展望園地➡檜洞丸山頂➡️ピストン

通常コースタイム(休憩なし):登り3時間、下り3時間、

合計6時間

標高差:1,061メートル

歩行距離:10キロ

危険個所:たくさん残っている雪が解けかけ滑りやすいため、

山頂から展望園地までの下りはアイゼンやストックがないと非常に危なかったです。

残雪期であっても、装備は忘れずにお持ちください。

また、この2か月後に滑落死亡事故も起きています。

道は整備されていますが、無理のない登山計画と、

特に下山時は転滑落に気をつけてください。

 

 

さて。

小田急新松田駅から長いことバスに揺られ、

ようやく辿り着いた西丹沢ビジターセンター。

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登山客はまばらでバスは座っていけました。

実はこの四日前に、

東京に季節外れの降雪があり、

ビジターセンターにいる登山客も玄人っぽい人ばかり。

 

この時点から、山子はドキドキが止まりません。

((((;゚Д゚)))))))

 

バスから降りると、

ビジターセンターのおじさんが登山客達に登山届けを出すよう声かけをしています。

 

登山届けはコンパスというアプリで提出している山子ですが、

www.mt-compass.com

なんだか怖くなってここでも登山届けを出しました。

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紙の登山届けは初めて書きましたが、

手書きだと結構面倒だと知りました(´-ω-`)

 

ちなみにコンパスでは、

提出した登山届けのデータを、

Wi-Fiとかで印刷機に送ってプリントアウトすることができるので、

登山ポストに入れたかったり、家族などにも共有したいときは、

印刷データを飛ばしてプリントアウトすると楽チンですよ(´・∀・`)テガキハタイヘン

 

では。

春の訪れを告げるミツマタさん達に会いに、

出発です\( ˆoˆ )/

 

最初はちょこっと林道を行きます。

 

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奥に白くお化粧されたお山が見えます。

でもどこのお山なのか、へっぽこな山子にはわかりません( ̄∀ ̄)テヘ

 

 10分くらい歩くと、なにやら熊さんの看板が見えてきます。

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分かりづらいですが、ここが登山口です。

 

正面から見るとこんな感じ。 

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 一瞬くまもんかと思いましたが、よく見ると別人でした( ̄∀ ̄)

 

 登山道はこの沢から始まります。

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これほんとに道!?と戸惑う山子。

道というか、ただの涸れかけの沢のようです。

今まで有名でよく整備されたようなお山しか行ったことがないため、

檜洞丸のワイルドな出だしに完全にビビる山子

( ゚Д゚)エッ、コワイ...

 

沢はすぐ行き止まりとなり、左手から山の斜面に取り付いていきます。

道幅が狭いので、気を付けて進みます。 

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道が崩落した箇所は、このように木橋(木道?)がかけられています 

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ここだけ手すりがついていますが、

この後いくつかあった木橋には手すりがなく、

高所恐怖症の山子はもちろん半泣きで進みました

( ;∀;)

 

細尾根はやがて平坦な尾根道に変わります。

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すると枯山の斜面が黄色く色付いているのが見えてきました。

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これは…

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おおおお、、、

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ついに会えました!

ミツマタです\( ˆoˆ )/ワーイ

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辺りは一面独特の甘い香りに包まれています。

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まるで冬枯れの山に春の妖精たちが魔法をかけたようです

(о´∀`о)
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あっちもこっちも黄色!黄色!黄色!\( ˆoˆ )/
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今日山登りに来たということを忘れてしまいます。

 

さて、ミツマタ街道を過ぎて普通の登山道歩きに戻ります。

 

途中、崩落して放置された木橋を発見。

最初、谷へ降りるための梯子かと思いました。

※違います
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そしてまた歩き続けると、

 

なんと、

 

またあの甘い香りがするのです(´⊙ω⊙`)

 

そうです。

春の妖精ミツマタです\(^o^)/
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少し離れたところにミツマタの群生地がもう一つありました

\( ˆoˆ )/ワーイ

 

嬉しくて動画を撮りまくりました\( ˆoˆ )/笑


さてさて。

2こめのミツマタ群生地を過ぎると、尾根は一旦下りになります。

 

しばらくすると水の音が聞こえ、沢へ向かって下りていることがわかります。

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沢に下りました。

ゴーラ沢です。
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この黄色い看板の通り、

ちょっと先の丸太のところで沢を渡ります。
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雪解け水のせいか、水量は少し多めでした。

登山靴とスパッツは必須ですね。

 

沢には少し雪が残っていました。
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沢を渡ると、登山道の入り口になる階段があります。

おやおや。何やら看板があります。

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ふむふむ。

………ʕʘ‿ʘʔ
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…うん。やっぱり引き返そうかな( ;∀;)

 

少し悩んだ末、

危なくなったらすぐ引き返そう!\( ˆoˆ )/と決め、

先を行くことにしました( ̄∀ ̄)

 

ゴーラ沢からは、それまでの穏やかな道から一変し、険しい急登が始まります。

 

途中すれ違ったソロの男性にこの先の状況を聞くと、

( ̄∀ ̄)「展望園地からはアイゼンがあったほうがいいかも」

とのこと。

話ぶりから、大したことないのかな??なんて思っていましたが、

大間違いだと後でわかります。

 

標高1,000メートル付近からはしっかり雪の道になりました。

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雪は解けかけていて、チェーンスパイクはあまり効かない様子(´Д` )…
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振り返って登山道の様子を確認し、

どんどん不安と緊張が膨らみます。

ここ、下りれるのかな…( ;∀;)

 

そしてそして…
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険しさはどんどん増していきます。

展望園地から先は険しさ倍増です((((;゚Д゚)))))))
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この階段とかも、雪がちょっと解けかけててチェーンスパイクもあんまり効かないし、

帰りとかほんとどうしようかな…って、

もうそのことで頭がいっぱいの山子

( ;∀;)こわいよぅ…

でも振り返ると、そこにはででーん!と富士山が\( ˆoˆ )/
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束の間、恐怖と緊張を忘れさせてくれる存在です。

立ち止まっては振り返り、ついつい見とれてしまいます(*´Д`)ホゥ...

 

山頂直下はこのように長い階段が続きます。

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そこは、青と白と枯れ木でつくられた信じられないくらい美しい世界でしたが、

この時の山子は帰りのことが気になって、

気が気じゃありません( ;∀;)

 

階段を登ると、このように木道の敷かれた場所に出ます。
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倒木が道を塞いでる箇所は、一旦木道を降りて迂回しました。
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大雪の影響で倒れてしまったのでしょうか…

(´Д` )

 

そしてそして、コースタイムをだいぶ過ぎて、

ようやく山頂に到着です。
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山頂には意外にも結構人がいました。

同じベンチを利用していたおじさんに話しかけてみると、

どうやらアイゼンもストックもない様子。

この日、アイゼンを持ってきていない人は結構いたようです。

山子はチェーンスパイクを履いていましたが、それでも結構滑るため、

ストックを持ってこなかったことを本気で悔やみました。

 

相方は山子の持ってきたバーナーで湯を沸かし、

美味しそうにカップ麺を食べていました( ̄∀ ̄)

山子は下山のことを考えて食事どころではなく、

行動食のおにぎりだけ無理矢理詰め込みました。

 

これは犬越路へ続く登山道の入口にある看板です。
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こ、怖すぎ、、、((((;゚Д゚)))))))

雪がなくても山子には一生縁のないコースでしょう...( ̄д ̄)

 

檜洞丸山頂から少し下ると、青ヶ岳山荘があります。

青ヶ岳山荘はこの日の営業はやっていませんでしたが、

お手洗いは100円で利用できました。

ありがたや〜(*´Д`*)
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青ヶ岳山荘のベンチで、行きのバスで一緒だった三人組の若者と挨拶を交わしました。

どうやら彼らはストックはあるけどアイゼンはない様子。

下山ヤバいですよね、と声をかけ合い、

お互いの無事下山を祈ります。

 

さてさて。

トイレに寄っている間に山頂にいた人々がいなくなっていて焦ったわたし達は、

急いで下りることにします。

 

この先、余裕がなくて写真は一切ありません。

解けかけた雪に覆われた、階段、岩ゴロゴロの急坂、ハシゴに鎖場、

もう、怖くて怖くて鼻水垂らして山子半泣き

\( ˆoˆ )/

 

雪は解けて非常に滑りやすく、急斜面や細い尾根のカーブ等では緊張を強いられました。

一歩踏み出すのに何分もかかるような場所もありました(´;Д;`)

 

いつもは人任せ登山で、私のスパルタの激励を受けながらヒィコラ登っている相棒ですが、

このときは頼もしく、

私を先導して足場を確保してくれたり、

手を差し伸べてくれる場面もありました。

いつも怒られながらも頑張って付き合ってくれてる相棒ですが、

いざって時はほんと頼りになる、

感謝すべき存在です(*´Д`*)

 

山頂を出発したのが14時、

通常のコースタイムでも3時間の道を倍以上のペースで進んでいたため、

下山はヘッドライト必須かなぁとかなり焦っていました。

17:05のバスを逃すと次のバスまで2時間くらい待たなくてはいけないため、

一緒に降りてきた三人組さんたちに声をかけ、励まし合いつつ、みんなで大急ぎで下山しました。

展望園地辺りから雪が消えるため、そこからは走って下り、

17:05のバスに全員乗ることができました

\( ˆoˆ )/


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帰りのバスから見た、丹沢湖に暮れ行く夕暮れが、とても輝いて見えました。

( ;∀;)生きててよかった…

 

帰りは東海大学前駅から徒歩ちょっとのところにある、

天然温泉さざんかで汗と涙と鼻水を流し、

緊張と寒さで強張った身体を温めてから帰路につきました。
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ここの温泉、スーパー銭湯みたいで広々だし、

ご飯処もあって山子のお気に入りです(о´∀`о)♪

onsen-sazanka.com

 

 

 

檜洞丸はゴーラ沢を境に全く違うお顔を見せてくれるお山ですが、

雪があるかどうかで難易度は全然違います。

ストックがあれば…と最後まで後悔していた山子ですが、

やはり装備は大切ですね。

今回アイゼンがなく困っている人をたくさん見かけました(´Д` )

 

それでもお山の斜面を一面黄色に彩るミツマタに出会えたこと、

白い雪と青い空だけの世界に感動したこと、

知らない人たちと声をかけ合い励まし合いながら下山したこと、

相棒とともに生きて帰れたこと、

とっても心に残る山行でした。

 

次はツツジのお花に逢いに行こうかな(о´∀`о)

と、再訪を誓い、

更なる成長を目指す山子でした。